Facebookページ管理者としてグループ作成・運営が可能に。その意味することは?

市川裕康 | Hiroyasu Ichikawa
SocialCompany
Published in
7 min readSep 20, 2017

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企業ブランドコミュニティ、読者コミュニティ運営者には朗報☺

Facebook Community Summitで新しいミッションを掲げるマーク・ザッカーバーグ氏(Photo credit)

Facebookページの管理者として Facebook グループの作成が可能になっていること、ご存知でしょうか?7月20日のFacebook チーフ・プロダクト・オフィサー、クリス・コックス氏の投稿によると、全世界のFacebook Page管理者が新規のFacebookグループを作成できるようになったとのことです。

Facebook チーフ・プロダクト・オフィサー、Chris Cox氏の投稿(7/20/17)

TechCrunch の関連記事はこちら↓

Facebook ページ管理者としてFacebook グループを作成・管理することの利点とは?

すぐにピンと来ないかもしれませんが、Facebook グループをFacebook ページの管理者が作成できることで以下のようなメリットがあります。

①組織や企業ブランドとしてFacebook Groupを個人アカウントではなく、法人のアカウントとして(プライベートの個人アカウントとしてではなく)運営・投稿することが可能に。

Facebook Pageを運用していて、アンバサダーとなるような忠誠心の高い顧客、雑誌・出版社が読者やファンのためのFacebookグループを別途作成する際、今までは担当者個人の名前でグループを作成、そして投稿するしか方法がなかったため、仕事とプライベートを切り分けたい人にとっては負担になっていました。今後は以下のように管理者としての発言が可能になるので、巨大な組織を背負って個人のアカウントで発言するような負担を軽減することが出来ます(もちろん個人として発言したほうが望ましい場合にはアカウントを切り替えて個人としても投稿が出来ます)。

実験的に作成してみたSocialCompany blog読者のためのグループ。管理者としての投稿が可能に

今のところFacebook Pageを訪問した際、分かりやすい形でそのページがグループを運営していることは表示されてないようですが、きっと近くそのような導線のための仕様に変更されることと思われます。アーティストが自分のファンコミュニティにFacebook ページから簡単に参加してもらうようにしたり、作家が自分のファンの方のためのグループ、サロンなどを運営する場合には、きっと便利な機能になるのではないかと思われます。

FacebookグループはFacebookページの設定タブから簡単に作成が可能です。

上記クリス・コックス氏の投稿では、ひとつの例としてワシントン・ポストの読者向けのグループ『PostThis(メンバー数:3,893人)が紹介されています。また、昨日の投稿でもご紹介したThe Economistも『Democracy in America』(メンバー数:1579人)というグループ名でグループを運営していて、活発な議論が行われています。

The Economistの例をみても、雑誌、ニュースメディアの将来の収益モデルを考える際、減少を続ける広告費を横目に見ながら、有料購読料による収益拡大を目指す(目指さざるを得ない)状況が今後増えてくることと思います。また、Facebookは来年にもパブリッシャー向けの有料購読申込機能を実装する予定であることを既に明らかにしています。そんな際、読者の満足度を高めるための読者コミュニティ運営に対する本気の取り組みが近く始まるのではないかと思われます。

Facebook が推進している『意義のあるコミュニティ』(Mneanngful Community)と呼ばれるような、難病の患者さん、マイノリティグループのためのサポートコミュニティ運営者にとっても、魅力的な機会が訪れるのではないでしょうか。

当然民間企業としてFacebookは多くの利用者による広告収益向上、或いは将来決済サービスを導入した際に想定される手数料収入など、より多くの収益最大化の機会がもたらされることと思います。ただ、利用者にとっては、うまく機能を活用することで効果的なコミュニティ運営ができることになります。

しばらく更新ができてなかったSocialCompanyとしてのFacebook Pageですが、実験的にFacebook Groupを作成してみました↓。ブログで取り上げているようなテーマ(デジタルメディア、コミュニティ運営、キュレーションなど)について、ご興味持って頂ける方は是非お気軽にご参加ください。お待ちしています:)

SocialCompany Facebook Group (SFG) https://www.facebook.com/groups/SocialCompany

ちょうど9/19&20には、米国LAでコミュニティプロフェッショナルが集うカンファレンス、CMX Summit 2017 が開催されていました。Facebok Groupの担当プロダクトマネージャーが登壇し、Facebook社としてのコミュニティ支援強化の姿勢が感じられます。目標は『10億人が意義あるコミュニティに参加すること』だそうです。

こちらはCMXの設立者でコミュニティマネージャー約6,700人が参加するFacebookグループを運営するDavid Spinksさんのプレゼンテーションスライドです。『メンバーシップの文化を構築するために投資をするべきだ。価格のしくみとして「有料購読」があり、メンバーシップとしての帰属意識はマインドセット(気持ちの持ちよう)である。成功しているメンバーシップに基づいたビジネスは長期的な関係構築に注力している』という引用メッセージが印象的です。

かつてDavid Spinksさんに出会ったことに刺激を受け、今もゆるやかに有志の仲間と運営しているコミュニティ運営者のためのコミュニティ、CMC_HUB(Community Managers Community Hub)のFacebook Groupはこちらです。ご興味ある方はこちらもお気軽にご参加ください:)

https://www.facebook.com/groups/cmcjp

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市川裕康/ ichi /media consultant passionate with #climatechange | #気候変動 #クライメートテック 関連調査・コンサルテイング https://bit.ly/climatecuration