急成長のブロックチェーン、ビットコイン関連ニュースサイト、コインデスク (CoinDesk)
月間ユニークビジター数：5000万人、2018年（8ヶ月）の売上は2,000万ドル~5月に開催されたConsensusカンファレンス参加者数は8,500人
ブロックチェーン、暗号通貨などのニュースを意識的に見ていると、検索結果やツイッターなどで頻繁に目にするサイトがあります。「CoinDesk(コインデスク)」というニュースサイトをご存知でしょうか？（まだ日本語版はないようですが、国内では競合サイトである「CoinTelegraph(コインテレグラフ)」の日本語版の記事はよく目にします）。
どのような会社が運営していて、どのような事業モデルで運営されているのか、なかなか知る機会がなかったので簡単に調べてみました。
Coindesk（コインデスク)とは
CoinDesk（コインデスク）は2013年5月に起業家であり投資家のShakil Khan氏によって設立されたビットコイン・ブロックチェーン関連ニュースサイトです。
設立から約2年半後の2016年1月、当時フルタイムスタッフ10人、月間読者70万人程度だったサイトは、ベンチャーキャピタルの Digital Currency Groupにより50万ドルで買収されます。
その後ビットコイン、ブロックチェーンがメインストリームのニュースとして取り上げられることが増えるにつれ、ニュースサイトへのトラフィック、カンファレンスビジネス、そしてさらなる買収で獲得したリサーチ会社が提供するデータ・リサーチ事業が驚異的な成長を遂げます。
買収から2年半後の今、事業収益は10倍へと急成長、2018年の最初の7ヶ月の売上高は2,000万ドル、その多くの売上は業界を代表する大型カンファレンスConsensusなどからもたらされています。Consensusは毎年5月にニューヨークで開催されていて、今年はツイッター社やスクエア社のCEOであるジャック・ドーシー氏などをスピーカーとして迎え、前年参加者数2,700人の3倍以上、8,500人以上が参加する熱狂ぶりでした。
▶Consensus2018の様子
▶Consensu参加者数の推移
CoinDesk社は2017年3月に元ブルームバーグ・デジタル・メディアのグローバルCEOだったKevin Worth(ケビン・ワース)氏を迎え入れ、編集チームも25名体制に増強し、現在毎月のユニークビジター数は5,000万人を超えている、とワース氏は最近のAxios掲載記事で伝えています。
2018年7月からはポッドキャストのシリーズをスタートし、平日は毎日、10分程度のコンテンツが提供されています。立ち上げ時のスポンサーとしてオックスフォード大学が名乗りを上げています。今秋にはライブストリーミング配信のコンテンツもスタートするとのことです。
以上簡単でしたがCoinDeskの概要について調べてみました。毎日のニュースのボリューム、スピード、カバー領域の広さという点において、他の媒体に比べて頭ひとつ抜けているような印象があります（伝統的なメディアではFortune、Bloomberg、CNBCなどが積極的にレポートをしているようです）。これからもニュースの情報源としてフォローしていきたいと思います。
補足：「bitcoin」と「blockchain」に関する記事のSNS上での言及トレンド、依然強い言論空間としての「Medium」
参考までに、SNS上での拡散状況分析ツール、Buzzsumo（バズスモー）を利用してSNS上での「bitcoin」(緑）と「blockchain」（青）のエンゲージメント、掲載記事数を調べてみました。ビットコインに関しては昨年の12月にピークがあり現在は減少傾向にあることが分かります。ソーシャルメディア上での言及数（エンゲージメント）ではブロックチェーンが今年の3月くらいには逆転し、掲載記事数も徐々に横並びに向かっている様子が伺えます。
インターネット上で「blockchain」と「bitcoin」に関する記事がどの媒体で頻繁に掲載、話題になっているか、という点に関して、bitcoin（左）は「medium」、「cointelegraph」、「reddit」の次に「Coindesk」が広く取り上げているようです。一方で「blockchain」に関しては圧倒的にMediumで話題になっているようです。海外のニュースのリサーチの際には参考にしていただければ幸いです：）
